Beethoven: 9th Symphony “Ode to Joy”
「師走の風物詩の第九」
Beethoven Schluss-Chor aus der Symphonie Nr.9 Op.125
クラシック音楽ファンでなくても、ベートーヴェンの交響曲第9番 ニ短調 作品125「合唱」終曲の「歓喜の歌」で珍しい合唱が入る最後の4楽章「Symphony No. 9 in D minor, Op. 125 “Choral”」は有名です。 そうです、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの交響曲第9番の「Ode to Joy(歓喜の歌)」はなぜか師走になるとあちこちで聴かれる合唱です。
なぜ師走に?14年前のクリスマスに東ベルリンのシャウシュピール・ハウスにおいてこの演奏が行われ、東西ドイツとソ連、米国、そして、英国やフランスから音楽家たちが参集したそうですが。 「歓喜」→「自由」→「世界平和」?
なぜか大阪に流れを発した「歌う第九」は、東京では両国国技館の開場に合わせて1985年から毎年コンサートが開催されていて、実際に私の母や友人が参加したことがあります。
1759年生まれのドイツ古典主義の詩人である”Johann Christoph Friedrich von Schiller(フリードリヒ・フォン・シラー)”がこのベートーベンの交響曲第9番の「歓喜の歌」の作詞者といわれています。
「第9」のドイツ語
O Freunde, nicht diese Töne!
Sondern laßt uns angenehmere
anstimmen und freudenvollere.
Freude! Freude!
「第9」の英語の歌詞
Oh friends, not these tones!
Let us raise our voices in more
pleasing and more joyful sounds!
ああ友よ、こんな調子でなく
みんな声を上げよう
もっと愉快な、喜びの響きに!
「歓喜の歌」はF・シラーの原詩に「友人よ、調べかえて、いざ声 朗らにあげん 歓喜の歌」と堀内敬三が訳詩をしたそうです。
シンフォニーの第九番は他にも沢山有り、Dvorak(ドボルザーク)も「交響曲第九番 新世界交響曲」を作曲していて、第二楽章は有名ですが、Beethoven(ベートーベン)のあと、他の作曲家たちが「交響曲第九番」を作りにくくなったらしいです。
以上は1991年(平成3年)の12月4日に今は亡き母が合唱団の一員として参加した渋谷公会堂で開催された区民音楽の集いの参考資料からも引用しました。
For Elise
★有名なピアノ曲に1810年にベートーベンが恋人のテレーぜを想って作曲したと云われる” Für Elise(エリーゼのために)”があります。 最初は優しく、そのあと激しいパートがあるのでこれがベートーベンらしいですがピアノの練習曲に取り上げられることが多いようです。 バッハのメヌエットをアレンジしてThe SupremesやThe ToysやSarah Vaughan(サラ・ヴォーン)などが歌った”A Lover’s Concerto(ラヴァーズ・コンチェルト)”のように1950年代後期から1960年代にかけてクラシックをジャズやポップスにアレンジした曲が流行りました。 そしてこの”エリーゼのために”はザ・プラタニティーブラザースが1957年に吹き込んだ”Passion Flower”を1959年にCaterina Valente(カテリーナ・ヴァレンテ)がフランス語で”Tout L’Amour(情熱の花)”としてカバーしました。
A Clockwork Orange
なんとこの荘厳なBeethoven’s 9th Symphony(ベートーベンの第九)の第二楽章や第四楽章が編曲されてStanley Kubrick(スタンリー・キューブリック)監督の1971年のブラックSF映画「A Clockwork Orange(時計じかけのオレンジ)」で使用され、Ludwig van Beethoven(ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン)から名づけたらしい洗脳実験の”ルドヴィコ療法”のBGMとしても使用されています。