Ryan Phillippe with Sarah Michelle Gellar and Reese Witherspoon
クルーエル・インテンションズ(1999年)
若者版”危険な関係”
恋愛ゲームにおける唯一の法則は絶対に好きになるな。
Roger Kumble(ロジャー・カンブル)が監督するお手紙(日記)がキーポイントのサスペンス調ラヴロマンスです。 18世紀のフランスの作家「Pierre-Ambroise-Francois Choderlos de Laclos(ピエール・コデルロス・ド・ラクロ)」の小説を映画化したRogehardr Vadim(ロジェ・ヴァディム)監督の「Les Liaisons Dangereuses(危険な関係)」のハリウッド制作ティーンズ版リメイクでえげつない青春映画です。 奔放な少女が男の子たちを操り真面目な少女を不幸に追いやった1969年の「Last Summer(去年の夏)」とちょっと似た青春残酷物語ですが、当時12歳のというロリータ・スターのEva Ionesco(エヴァ・イオネスコ)が主演し、音楽をシシリー出身のPippo Caruso(ピッポ・カルーソ)が手掛けた1977年のイタリア映画「Maladolescenza(思春の森)」のローティーンの三角関係を描いた思春期残酷物語もありました。エヴァ自身が丸見えで禁断の児童ポルノとして上映禁止、エヴァが2011年に監督した自伝的「My Little Princess(ヴィオレッタ)」ではIsabelle Huppert(イザベル・ユペール)が毒母を演じエヴァ役は10歳の新人が抜擢され、長煙管でのマリファナ吸引やキスシーンのため映倫騒動でR15+となったそうです。 「思春の森」の後に出演した「L’amant de poche(ポケットの愛)」では高校生の役でしたがそのくわえタバコの崩れた母親を清純派だったPascale Audret(パスカル・オードレ)が演じていたので驚きました。
登場人物はこの恋愛ゲームの主犯格ともいえるSarah Michelle Gellar(サラ・ミシェル・ゲラー)とRyan Phillippe(ライアン・フィリップ)の義姉弟で、彼らのゲームの新しいターゲットは校長のお嬢様のReese Witherspoon(リース・ウィザースプーン又はリーズ・ウィザースプーン)ですが、最後にドンデン返しが待っています。 サラ・ミシェル・ゲラーの恋愛ゲーム日記はどうなるか? クルーエルインテンションズ!(日記の題名は残酷な企みという意味。 みじめ) ラストではその日記が生徒たちの知るところとなります。
2001年の「Ocean’s Eleven(オーシャンズ11)」や2003年の「Kill Bill(キル・ビル)」などと共になぜか復讐映画の傑作とも云われています。
「クルーエル・インテンションズ」のトレーラーが観られる!
Cruel Intentions Trailer – VideoDetective
「クルーエル・インテンションズ」ではリース・ウィザースプーンが非道なる若者のゲームの中で、さわやかで理性的な優等生を演じて唯一美味しい役どころで好感度を上げました。
以前からお付き合いの有ったライアン・フィリップとリース・ウィザースプーンは、この映画の後に結婚して子供もできました。
☆そのライアンとリースの高感度100パーセントのキスシーンはKissing Reese Witherspoon and Ryan Phillippe – Movies Yahoo
Cruel Intentions Photos – UNCUT.at
セルマ・ブレアとサラ・ミシェル・ゲラーのキスシーンは1999年MTVムービー・アワードでベスト・キスシーン賞に選ばれました。
「クルーエル・インテンションズ」でのセルマ・ブレアとサラ・ミシェル・ゲラーの濃厚キスシーンSarah Michelle-Gellar and Selma Blair kiss scene Photosは現在はビデオ映像が見つかります。<br>甘いマスクのライアン・フィリップは2005年の映画「Crash(クラッシュ)」に出演します。
☆ ライアン・フィリップについて詳しくはAudio-Visual Trivia内のRyan Phillippe
大股開きのアホのセシル役を演じた芸達者な新人Selma Blair(セルマ・ブレア)は2001年に「Legally Blonde(キューティ・ブロンド)」で再びリース・ウィザースプーンと共演する他、2004年に「In Good Company(イン・グッド・カンパニー)」に続き同年の「A Dirty Shame(ダーティ・シェイム)」では超爆乳で驚かせたりして大活躍です。(セルマ・ブレア曰く巨大なおっぱいはとっても重かった!)
叶姉妹も真っ青なセルマ・ブレアの巨乳が見られるSelma Blair in A Dirty Shame – YouTube
リースは日本人でいうとテレビの「おかずな夜」に出演していた歌手の濱田マリにも似ているかも。 しゃくれアゴが特徴のリース・ウィザースプーンの主だった出演作は「クルーエル・インテンションズ」の前にはRandy Newman(ランディ・ニューマン)が音楽を担当した1998年の「Pleasantville(カラー・オブ・ハート)」で後に「Spider-Man 2(スパイダーマン2)」で主演するTobey Maguire(トビー・マグワイア)と姉弟を演じていますが、「クルーエル・インテンションズ」の後の2002年にJean Smart(ジーン・スマート)も出演したAndy Tennant(アンディ・テナント)監督の「Sweet Home Alabama(メラニーは行く!)」もありますが、なんといっても代表作品は若者に夢を与えた「Cutie Blonde(キューティ・ブロンド)」 2001年のキューティ・ブロンドでは「金髪はおバカじゃない」ことを証明します。 元気になれる映画「キューティ・ブロンド」は予想外の大ヒットでリース・ウィザースプーンは「アメリカ人の恋人」となります。 なったでしょう?
ついでですが「クルーエル・インテンション」にはすごい女優が登場するのです。 1975年の「カッコーの巣の上で」で精神病院のラチェッド婦長を演じ主演女優賞受賞したLouise Fletcher(ルイーズ・フレッチャー)なんですが25年経ってだいぶ太ったので面影が薄れています。
☆Cutie Blonde Trailer – MGM
Cutie Blonde 2 Trailer – MGM
☆Audio-Visual Trivia内でリース・ウィザースプーン主演の映画は2005年の恋人はゴースト Just Like Heaven
「クルーエル・インテンションズ」の前に日本未公開ですが1995年にコメディのNational Lampoon’s Senior Trip(ナショナル・ランプーン/ホワイトハウスを乗っ取れ!)の脚本を手がけたRoger Kumble(ロジャー・カンブル)は監督は2002年にCameron Diaz(キャメロン・ディアス)主演のThe Sweetest Thing(クリスティーナの好きなコト)も監督しています。 2008年には日本未公開ですが久しぶりにMartin Lawrence(マーティン・ローレンス)主演のWalt Disney Pictures(ディズニー)コメディで「College Road Trip(ロード・トリップ パパは誰にも止められない!)」を監督します。
Cruel Intentions DVD
ページトップの画像はアメリカのAmazon.comで販売している「Cruel Intentions」のDVDで日本にはありませんが、こちらは2006年発売のおまけ付き「クルーエル・インテンションズ」のDVDです。
クルーエル・インテンションズ
2003年から2008年までリリースされている「クルーエル・インテンションズ」のDVDは殆ど入手困難になっています。
2010年4月発売のブルーレイ版の「クルーエル・インテンションズ [Blu-ray]」だけが即入手可能です。
Cruel Intentions Soundtrack
若者に人気の「クルーエル・インテンションズ」のサウンドトラック
ロンドン出身のオルタナ・バンドであるPlacebo(プラシーボ 偽薬? 思い込み?)のEvery You Every Meを始め、アルバム「Hard Candy(ハード・キャンディー)」をリリースしたCounting Crows(カウンティング・クロウズ)の新曲”Colorblind(カラーブラインド)”、ラストに使用されたThe Verve(ザ・ヴァーヴ)のBitter Sweet Symphony(ビター・スウィート・シンフォニー)などが収録されています。 ☆ちなみにバンド名のプラシーボですが、レイ・リオッタが死刑宣告を受ける凶悪犯を演じた「コントロール』映画では偽薬(プラシーボ)効果がネタでした。
カウンティング・クロウズのアルバム「Hard Candy」の試聴はHard Candy
Cruel Intentions: Music From The Original Motion Picture Soundtrack
国内盤は「クルーエル・インテンションズ」です。
「クルーエル・インテンションズ」という題名の日記が全生徒に配布されサラミッシェルゲラーの悪事が露見するラストシーンで流れたのはThe Verve(ザ・ヴァーヴ)のBitter Sweet Symphony(ビター・スウィート・シンフォニー)ですが、オープニングシーンでアンニュイな風情のライアン・フィリップがハイウェイでロールスロイスを走らせている時に流れるのがプラシーボの”Every You Every Me”です。
♪ Placebo – Every You Every Me
90年代から活躍しているBrian Molko(ブライアン・モルコ)に代表される3人組みUKグラム・ロックバンドのPlacebo(プラシーボ)は1996年に「Placebo」でアルバムデビュー、そのなかからカットしたNancy Boy(ナンシー・ボーイ)がUKチャート4 位になったそうです。
ティーンズTVドラマで人気を得たサラ・ミシェル・ゲラーは1997年の「Scream 2(スクリーム2)」に始り、1997年からは「Firefly (ファイヤーフライ 宇宙大戦争)」を手掛けたJoss Whedon(ジョス・ウェドン)が監督するTVホラー・シリーズで6年間も放映された「Buffy the Vampire Slayer(バフィー~恋する十字架~)」で吸血鬼ハンターのバフィー役を演じました。 2004年には「The Juon(呪怨)」に出演してホラー映画ではお馴染みになりました。 2006年にもスリラー映画「The Return」にSam Shepard(サム・シェパード)と共演します。
ところで、サラ・ミシェル・ゲラーの歌を聴いたことがありますか?
WFMUラジオのプレイリストにOnce More, With Feeling (Buffy the Musical) の”Something to Sing About”があります。
wfmu.orgでListen to this show (RealAudio)をクリックしてRealPlayerのクリップ・ポジション(再生バー)を56:45の最後の曲に移動。