ママス・アンド・パパス The Mamas and The Papas

The Mamas and The Papas
ママス・アンド・パパスは60年代のフラワー・ムーヴメントを代表するフォークロック・グループで、デビューから2年間に6曲のヒットを生み出しました。 男女4人の混声グループのメンバーは「ママ・キャス」ことMama Cass Elliot(キャス・エリオット)、Denny Doherty(デニー・ドハーティ)、PapaのJohn Phillips(ジョン・フィリップス)と奥さんのMichelle Phillips(ミッシェル・フィリップス)です。 妻子持ちのジョンに出会って1962年に18歳で結婚し、1970年に離婚したミッシェルが1970年にイージー・ライダーのDennis Hopper(デニス・ホッパー)と結婚していたなんて知りませんでした。(たった8日の結婚生活)
それぞれ男性には「パパ」、女性には「ママ」とニックネームが付けられていましたが、一般にアーティスト名として知られているのはMama Cass Elliot(ママ・キャス)だけです。 フラワー・ムーブメントといえば、The Beach Boys(ビーチボーイズ)から英国からThe Flower Pot Men(フラワー・ポット・メン)なども現れたサイケデリック・ポップス時代、サンシャイン・ポップス時代にママス・アンド・パパスは素晴らしい音楽活動をしましたが、個人的にもグループ内の関係でもドロドロ&ショッキングなので深く知らない方がいいようです。

California Dreamin’ by The Mama’s And The Papa’s
ジョンとミッシェルのフィリップス夫妻の作曲した”California Dreamin’(夢のカリフォルニア)”は最初に”Green Green(グリーングリーン)”がウルトラ・ヒットしたBarry McGuire(バリー・マクガイア)が吹き込みママス・アンド・パパスはバックコーラスでした。 デビュー曲で1965年の大ヒットとなり、次の”マンデ-・マンデ-”もグラミ-賞のコンテンポラリ-・ロックン・ロ-ル・グル-プ最優秀を受賞しました。 アメリカン・ポップス界のヒッピーといわれるママス&パパスにも詳しいWest Coast RockのJohn Phillips(ジョン・フィリップス)のページ。 2001年のジョン・フィリップスの死後に娘で女優となり、1973年のAmerican Graffiti(アメリカン・グラフィティ)でキャロルを演じたMackenzie Phillips(マッケンジー・フィリップス)が10年に及ぶ父との関係を2009年の自伝「High On Arrival」で暴露したが、当時父娘ともに麻薬中毒だったとか。 娘といえばジョン・フィリップスが当時に結婚していた南ア出身のモデルとの間に生まれたBijou Phillips(ビジュー・フィリップス)がいます。(1972年から1985年)

California Dreamin’
木の葉は枯れて、空はドンヨリ
ある寒い冬の日にお散歩に
ロスにいたなら暖かかったのに
こんな寒い日にはカリフォルニアが恋しい」という歌です。

The Mamas & The Papas – California Dreamin’ (1966) – YouTube

私が好きなのはCass Elliot(ママ・キャス)の1968年の最初のシングルDream A Little Dream Of Me(aka Stars Shining Brightly)です。 ”わたしを夢見て”という曲は1930年代には殆ど無名だったGus Kahn(ガス・カーン)が作詞したのだそうです。 1931年にFabian Andre(フェビアン・アンドレ)とWilbur Schwandt(ウィルバー・シュワント)により作曲されてから約40年後に大ヒットしたということです。
さかのぼればFrankie Laine、Doris Day、Louis Armstrong、 Ella Fitzgerald、Bing Crosby、Dean Martin、Vaughn Monroe、Dinah Shoreのバージョンでも有名な”わたしを夢見て”ですが原曲のコードが聴けるSongTrellis

Dream A Little Dream Of Me
星は空に輝いていて
夜風はまるで「私は貴方が好き」とささやいているよう
鳥は鈴懸の木の上でさえずっているから
少しは私の夢を見てね…とママ・キャスが歌います。
Mama Cass ElliotのDream A Little Dream Of Meの歌詞はDream A Little Dream Of Me Lyrics – Genius.com
Mama Cass Elliott – FUNNY Dream A Little Dream Live – YouTube

ジョン・フィリップスと友人のScott McKenzie(スコット・マッケンジ-)が共作のBeach Boys(ビ-チ・ボ-イズ)の”Kokomo(ココモ)”は1988年にNO.1ヒットとなり、Tom Cruise(トム・クル-ズ)主演の映画「Cocktail(カクテル)」(1988年)の主題歌となっています。

1974年、残念なことに太りすぎの「ママ・キャス」は糖尿病による心臓麻痺で突然亡くなりました。 ところが彼女の死亡当時、「死因は喉にハム・サンドイッチをつまらせたから」などといったデマがまことしとやかに伝わったそうですが、私が聞いたのは「チョコレート・ケーキ」でしたので、その後はしばらくチョコレート・ケーキを見るたびに「ママ・キャス」を偲んだものです。 ちなみにキャスは二度結婚したことがありますが1967年に誕生した娘の父親については語らなかったそうです。

1970年になるかならないかの頃フィリップ夫妻は離婚してママス&パパスは事実上解散となりました。 女優になったミシェルは1977年に「Valentino(バレンチノ)」に出演しました。 レスリー・キャロンとRudolph Nureyev(ルドルフ・ヌレエフ)と共演でしたが、特にヌレエフとの体当たりラヴシーンは話題となりました。
ミシェルが女優になってから出した唯一のソロ・アルバムという「Victim Of Romance」のちょいエロジャケット画像が見られるVictim Of Romance (Expanded Edition) – Amazon.co.jp

All the Leaves Are Brown: The Golden Era Collection
ページトップの画像は2001年に発売のママス&パパスのリマスター盤アルバムで、Monday, Monday、California Dreamin’、Dream A Little Dream Of Meなど初期4枚分のアルバムから全52曲を収録してあります。

California Dreamin
“夢のカリフォルニア”を収録したママス&パパスのアルバム
California Dreamin by The Mama's & The Papa's'California Dreamin’ [Universal]


Dream A Little Dream: The Cass Elliot Collection
ママ・キャスのソロ・アルバム
Dream A Little DreamDream A Little Dream: The Cass Elliot Collection


ヒッピー/フラワームーブメントはサイケデリック文化の1つでもあるんだそうです。 1950年代の古き良きアメリカから生まれたビートニクのように、1960年代はビートニクの小説家ケルアックや詩人のアレン・ギンズバーグなどを旗手としてベトナム反戦からヒッピー文化が生まれました。 愛と平和のコミューンを作って生活したり、ヒッピーを全米に布教するためにバスでフリーウェイを花を撒き散らしながら走ったりしました。

Hullabaloo: A 1960s Music Flashback
「ゴーゴー・フラバルー」

ママス・アンド・パパスやPaul Anka(ポール・アンカ)など当時人気の歌手が出演したアメリカの人気音楽番組だったゴーゴー・フラバルー(ゴーゴー・フラバール)のVHS2巻を全34曲を収録して2003年に発売されたDVDシリーズで当時の映像が観られます。(7シリーズあるそうですが現在シリーズは6巻まで発売) テレビ会社側がオリジナルのカラー版を70年代に廃棄してしまったため、殆どモノクロの映像がこのDVDに収録されているそうです。 Vikki Carr(ヴィッキー・カー)、Herman’s Hermits(ハーマンズ・ハーミッツ)、Chuck Berry(チャック・ベリー)、Frankie Valli & The Four Seasons(フォー・シーズンズ)、Trini López(トリニ・ロペス)、Sammy Davis Jr.(サミー・デイヴィスJr).、The Lovin’ Spoonful(ラヴィン・スプーンフル)、Sonny and Cher(ソニー&シェール)、The Supremes(シュープリームス)、Joanie Sommers(ジョニー・ソマーズ)など々です。
ママス&パパスの”夢のカリフォルニア”は全28曲を収録した「ゴーゴー・フラバルー Vol.2」ですがヴィンテージ価格で1万円近くします。
West Side Story(ウエスサイド物語)」ではジェット団のメンバーとして踊ったDavid Winters(デビッド・ウィンタース)が振り付けを担当したというフラバルー・ダンサーも人気だったが短命に終わったNBCテレビのポップス音楽番組「Hullabaloo」は1965年から1966年にかけての1年2ヶ月週イチでカラー放映されたそうですが今やヴィンテージとなりました。(未見ですがスタジオ録画で口パクが多いとか)
Hullabaloo Dancers (Choreographed by David Winters) – YouTube
The Mamas & The Papas: California Dreamin’ on Live Hullabaloo Tv Show (1966) – YouTube
The Mamas & The Papas: Daydream on Hullabaloo Tv Show – YouTube