ロジャー・ラビット Who Framed Roger Rabbit (1988)

Bob Hoskins and Jessica Rabbit

I’m Not Bad, I’m Just Drawn that Way.

ロジャー・ラビット (1988年)
1985年にSF映画の「Back to the Future(バック・トゥ・ザ・フューチャー)」で一躍脚光を浴びたRobert Zemeckis(ロバート・ゼメキス)が監督し、製作総指揮にSteven Spielberg(スティーブン・スピルバーグ)が関わったアニメと実写(live-action/animation)の合成映画です。 いや、フィルム・ノワールならぬテューン・ノワールのファンタジー版といえるでしょうか。 そして初めてWalt Disney(ウォルト・ディズニー社)とWarner Bros.(ワーナー・ブラザース社)のアニメ・キャラクター達が同じ映画に現れた記念すべき作品です。 「ロジャー・ラビット」のアニメーションを担当したのは1971年の「A Christmas Carol」を手掛けたカナダのRichard Williams(リチャード・ウィリアムズ)だそうです。 スティーブン・スピルバーグといえば1971年の監督デビュー作品だというTVドラマの「Duel(激突!)」では赤いセダン(1970 Plymouth Valiant)に乗った営業マンとFLAMMABLE(可燃性)と記された鉄塊怪物のようなタンクローリー(Peterbilt 351)の顔なき運転手(スタントマンのCarey Loftin)との恐怖の決闘がスリリングです。(煙突マフラーから黒煙を吹き出すPeterbiltトラックのフロントバンバーに取り付けたいくつもの車のナンバープレートは過去の戦利品か高速道路通行税か、後に1977年の「Autostop rosso sangue (ヒッチハイク)」や「ジョジョの奇妙な冒険」第3部の運命の車輪で模されているようです) この後もスピルバーグ監督は1977年の「Close Encounters of the Third Kind(未知との遭遇)」や1982年の「E.T. The Extra-Terrestrial(E.T.)」は子供達にも有名になりましたが、なんと2021年にはかの有名なミュージカル映画「ウエストサイド物語」を手がけるそうです。

映画「ロジャー・ラビット」はロスアンゼルス(ハリウッド)の芸能界の仕組みなどにもふれているので戦後のアメリカン・ヒストリーの記録ともいえます。
「ロジャー・ラビット」の原作は元広告代理店勤務だったGary K. Wolf(ゲーリー・K・ウルフ)の”Who Censored Roger Rabbit?”で、ゲーリー・K・ウルフはこの映画により一躍有名になったそうです。 映画の「ロジャー・ラビット」がきっかけとなってディズニーランドにテーマパークの”Toontown(トゥーンタウン)”が出来たそうです。
映画「ロジャー・ラビット」は1947年のロスアンジェルス・ハリウッドで、トゥーン(アニメ・キャラクター)達が住む町であるToontown(トゥーンタウン)を舞台にしたミステリーです。 なぜか人気スター”Roger Rabbit(ロジャー・ラビット)”は妻の愛人殺しの容疑者になってしまいアルチューの探偵エディに助けを求めるが結末はいかに。。。アクションとミステリの連続で息つく暇もありません。

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でもゼメキス監督と組んだAlan Silvestri(アラン・シルヴェストリ)のジャズ調の音楽が昔の探偵映画を偲ばせる「ロジャ一ラビット」の出演は実写のエディ私立探偵には「Mermaids(恋する人魚たち)」でシェールの恋人を演じたBob Hoskins(ボブ・ホスキンス)ですがこの役のために「空想のおともだち」と遊ぶ自分の子供をじっくり観察したんだそうです。 で、その後「幻覚」を見るようになっちゃったんだとか。
酒のせいじゃないの? なんて思っていたら2011年にパーキンソン病を患い、闘病のため2012年夏には引退声明を出したものの、惜しくも2014年4月に71歳で亡くなりました。
ロジャー・ラビットの妻のJessica Rabbit(ジェシカ・ラビット)の噂の愛人にはフランク・シナトラも出演した1955年の「Guys and Dolls(野郎どもと女たち)」で三流賭け事師の”Nicely-Nicely Johnson(ジョンソン)”を演じたStubby Kaye(スタッビー・ケイ)です。 「The Man Wth The Golden Arm(黄金の腕)」のFrank Sinatra(フランク・シナトラ)もSinging Sword(歌う剣)の声で出演、というよりサウンドトラックには収録されていませんが”Witchcraft”を歌っています。(1998年に亡くなったシナトラの生声) 顔もアニメにしているし「Bewitched(奥様は魔女)」のABCテレビが払わなかったという高額の使用権を払ったのでしょうか。(1曲全部歌っていないから半分かな)

ロジャー・ラビットのあらすじデース!


なんでか、1947年のハリウッド、ロサンゼルスの某所にアニメーションのキャラクターが住む町”トゥーンタウン”があったとさ。 そこにトゥーンタウンの人気者であるウサギのロジャーラビットがおったとさ。
映画の冒頭は探偵映画にありそうなジャージーな音楽が流れた。 と思ったとたんに画面はアニメ。 最初のシーンは美容院に行くハーマン夫人からディズニーのBaby Herman(ベビー・ハーマン)という超いたずらな赤ちゃんのお守りを言い使ったロジャー・ラビットの大騒動。 このアニメだけでも楽しいな。 と思ったら「カット!」と監督のダメ出しの声。 なんだ、これは映画撮影だったのだ。
最近ヘマばかりしているロジャー・ラビットに、「もう23回も取り直ししたんだ!」と怒る監督。 これを見ていたのが拳銃ホルダーにはウィスキーの小ビンを携帯している私立探偵のエディ。 エディが酒びたりの生活になったのも弟が死んだからだ。
おかげで刑事仲間から「エディ・ヴァリアントからテネシー・ウイスキーのJack Daniel(ジャックダニエル)に名前を変えたら?」なんて揶揄される始末。
☆ちなみに「ロジャー・ラビット」では無邪気に冷蔵庫の上に置かれたクッキーを取ろうと大騒動を繰り広げるベビー・ハーマンは1989年の「Tummy Trouble」や1990年の「Roller Coaster Rabbit」のキャラクターでもあります。

「映画ほど金がかかる商売はない!」とボヤくAlan Tilvern(アラン・ティルヴァー)が演じる映画会社社長のR.K. Maroon(マルーン))がエディ探偵に最近悩んでいるロジャー・ラビットの妻の素行調査を依頼したのだ。 ロジャー・ラビットとはおよそ不釣合いなほど半端fじゃなくセクシーな妻のジェシカはどうやらStubby Kaye(スタッビー・ケイ)が演じるトゥーンタウンのアニメーション映画の小道具を担当するおもちゃ会社の社長オーナーであるMarvin Acme(マーヴィン・アクメ)と浮気をしているらしい。 以前はトゥーンタウンのトゥーン(アニメ・キャラクター)に関わる事件を兄弟で受け持っていたが、弟をトゥーンの銀行強盗に殺されてからはアニメ嫌いになったエディだった。 「そんな暇はない。」と一度は断ったエディだったが社長に無理強いされて100ドルでしぶしぶ引き受けた。 いや、社長の後ろのウィスキーに目が眩んだかも。 サンセット大通り行きのトローリーに乗ろう。 と、したが懐には社長に貰った前金の小切手だけ。 無情にもドアは閉められた。 で、トローリーの後部に浮浪児たちと腰掛けて無賃乗車。 拳銃どころか車もない貧乏なエディは子供から煙草も1本ゲット。 エディの行き先はターミナル・バー。 そこでウエイトレスをしているDolores(ドロレス)にカメラを借りる。 ノミの夫婦みたいだがJoanna Cassidy(ジョアンナ・キャシディ)が演じるドロレスは女友達であり探偵事務所時代の仲間であるからエディに理解があるのだ。
※ちなみに「ロジャー・ラビット」にはおもちゃ会社の社長であるMarvin Acme(マーヴィン・アクメ)が登場しますが、ルーニー・テューンズのスピン・オフであるTiny Toon(タイニー・トゥーンズ)のアニメ映画「Tiny Toon Adventures」が1990年代に製作されてその舞台となる架空の町が”Acme Acres(アクメ・エイカーズ)”なんだそうです。

次にエディが向かったのはジャイアント・ゴリラが見張りをしているクラブの入り口。 そこは秘密酒場のような「Ink and Paint Club(インク・アンド・ペイント・クラブ)。 客は人間だが従業員と芸人はトゥーン(アニメのキャラクター)。 エディはさっそくお仕事、ジェシカに惚れ込みクラブに通いつめている浮気相手のマーヴィンを見つける。 その冗談好きの剥げ頭のマーヴィンに悪戯インキをかけられてマジ怒るエディ。 そこにやってきたのはBetty Boop(ベティちゃん)の煙草売り。(声は1998年に亡くなったMae Questel(メー・ケストル)のカメオ) Boop Boop Bee Doop!
おめかしまでしてお待ちかねのマーヴィン。 舞台の幕が上がると、いよっ!、待ってました! 超セクシーなジェシカの登場。 あまりのグラマーに唖然とするエディ。
ジェシカの出番が終わった後、花束を手に楽屋を訪ねたマーヴィンの話を立ち聞きするエディ。 しかし、それを見つけたゴリラの用心棒につまみ出されたエディは仕方なく踏み台を使って窓から借り物のカメラで激写。 二人の浮気現場の証拠写真を撮った。

エディの報告を社長室で聞いたロジャー・ラビットは「信じられないーっ!」と泣きの涙で大騒ぎ。 社長に勧められてウィスキーを煽りロジャー・ラビットは自爆。 一方、エディは仕事は終わったからと残金を受け取ってバイバイ。 家に戻ったエディのガラス越しのシルエットがまさに私立探偵映画。 事務所に戻って現像した写真をピンチから外して眺めるエディ。 ジェシカの浮気写真に混じって自分とドロレスの写真もを見つけ微笑むエディ。 次に出てきたのは死んだ弟とのツーショット。 以前は弟が座っていた場所に悲しげに目をやる。 テーブルにはメガネや万年筆、ルーペ、そしてパイプなど探偵七つ道具がそのままに。 エディは弟の生前にガールフレンドのドロレスと3人で探偵事務所を開いていてトゥーンの事件を担当していたのだった。 この思い出のシーンで弟のテディの写真が映されますがEugene Guirterrez(ユージン・ガーテレズ)の顔写真だそうです。(誰?)

悲しみでボトルを空けたエディが寝込んでいるとやって来たのはマーヴィン・アクネが昨夜殺されたことを告げにきたマーヴィン殺人事件の担当になったRichard Rupamentia(リチャード・ルパーメンティア)が演じるLt. Santino(サンティーノ警部補)だった。 「なぬ?マーヴィンが殺されたぁ?」と一気に酔いが醒めたエディはマーヴィンの会社に急行する。 サンティーノ警部補と一緒に殺人現場に入ってみると大型金庫の下に白線が人型にひかれている。 殺害方法はエディの弟の事件と類似して頭上に金庫を落とされたようだ。 そこに聞き覚えのある声、振り返るとジェシカ、「あんな写真を撮ってさぞかし鼻が高いでしょうね!」といきなりビンタを食らう。 マーヴィンの死体が運ばれていく時、弾みでマーヴィンが握っていた物が床に落ちた。 それを見つけたエディが屈んで靴紐を直すフリで拾おうとした手が杖で押さえられた。 見上げると、ドラキュラ。 いや、この事件の担当となったChristopher Lloyd(クリストファー・ロイド)が演じるJudge Doom(ドゥーム判事)。 判事は足元にまつわりつくトゥーン・シュー(靴のキャラクター)をなぜか黒いゴム手袋をはめた手でつまむと先ほどSmart Assをボスとした判事のトゥーン・パトロール隊のパトカーで運んできた容器の液体(ディップ)にぶっこんだ。 サンティーノ警部補はエディに耳打ちする。 判事が”金力”で当選したこととトゥーン嫌いの判事が違法行為とみなすアニメ・ギャグをやったトゥーンたちを処刑するために考案した謎の液体(ディップ)の秘密。 ディップとは絵の具で描かれたキャラクターが解けてしまうテレビン油、アセトン、ベンジンの合成液だとか。 振り返った判事は血まみれのゴム手袋を示してケッケッケと笑うのだった。(血じゃなくて絵の具だけど) そんな判事がマーヴィン殺害事件の担当になったから大変、こともあろうにジェシカの夫のロジャー・ラビットに嫌疑をかけた判事はロジャー・ラビットを有罪にして死刑に処するため躍起になっている。 強欲な判事は安く乗れるトローリーを廃止して高速道路を建設したいのだ。 それで邪魔になるトゥーンタウンを消してしまいたいのだって。 クロバーリーフ(Cloverleaf Industries)の大株主となった判事は映画会社社長のマルーンを脅したのだ。

エディが探偵事務所に戻ると、部屋の前には乳母車を屈んで覗きこんでいるゥワーオッ!というセクシーな女性の後姿。 乳母車にはベビー・ハーマンが葉巻をくゆらせている。 「ロジャー・ラビットは友達だ、犯人なんかじゃないよ。 新聞には遺書は無かったって書いてあるけどマーヴィンはトゥーンタウンをトゥーンたちに残すって遺言してたんだ。 みんな知ってるよ。 調べてくれよ、金は払うからさ。」というベビー・ハーマンの乳母車を「その金で上げ底靴でも買いやがれ!」と乱暴に押しやったエディは事務所で「トゥーンが人間を殺害!」と見出しの書かれた新聞を見る。 その時偶然にマーヴィンの写真に写っている文字が気になった。 上着のポケットから覗く紙片。 うむ。。。?と考え事をしながら折りたたみベッドを出すとシーツに潜り込んでいたのはロジャー・ラビット。 ギィヤー! 話を聞くと、嫉妬にかられたロジャー・ラビットは自分でジェシカにラブレターを書いたとか。 怒ったエディから逃れて戸棚に隠れたロジャーが悪戯で手錠をかけた時、ウィジーを先頭に判事のパトロール隊がドアを叩いた。 ロジャーは助けてとエディを泣き落としにかける。 鍵を撃ち破って侵入してきたパトロール隊のウィーゼルたち(オオカミだと思った)はロジャーを見つけられなかった。 それもそのはず、エディが臭い靴下を洗っている泡だらけのシンクの中だったのだ。 助かったロジャーはエディに熱いブッチュー! エディは手錠で繋がれたロジャー・ラビットをレインコートの下に抱えてターミナル・バーのドロレスに合いに行く。 鋸で必死で手錠を切っている手錠が抜けたロジャーが前にいるではないか! ごらっ。
ようやく手錠を切り落としたエディが事務所に戻ると、ドアに魅惑的なカーブのシルエット。 ジェシカだ。 「私はちっとも悪くはないの。 あんな風に描かれただけ。 ロジャーを見つけてちょうだい。 愛しているの。 いくらでもお支払いするわ。」と口紅を塗ったくりながら会話。 色仕掛けでエディを落とし込もうと迫った時、ドロレスが入ってきた。 ジェシカは悩ましい投げキッスを残して去っていった。 「ジェシカがナイフを刺そうとしてたって言うつもり? 貴方のズボンが脱げてるけど!」と激怒したドロレスもは出て行っがエディが後を追ってターミナル・バーに入ると、なんとかくまってやっていたはずのロジャーが客を前にご機嫌で歌って踊っている。 しかし二人の会話はトゥーンパトロール隊が聞いていた。 ジェシカも車の中から見ていた。 だから、バレたか?
※ところで判事のパトロール隊には葉巻を手にしたリーダーのSmart Ass(Wise Guy)をはじめ、緑の服でしゃがれ声のWheezy(ウィージー)とかロン毛のプエルトリカンのGreasyとか拘束衣を来た甲高い声のPsychoとか白と青の縞のTシャツを着たオバカなStupidとか、全部で5匹のweasel(イタチ)がいますがどれがどれやら判別が付かないうちに終わりました。(ウィーゼルはルーニー・テューンズのWiley Coyote(ワイリー・コヨーテ)に似てる)

ロジャーのふるまいに激怒したエディにロジャーが言い訳をしているところへやって来たのはパトロール隊を従えた判事。 殺人犯の賞金が500ドルだと聞いた店の常連が知ってるよと申し出たので一同が緊張する一幕もあったが結局は飛び出してきたロジャーの首根っこを掴んだ判事。 いざ、ディップに浸けようという時、エディが最後の1杯だとロジャーにウィスキーのダブルを勧める。 ロジャーが飲んだらどうなるか? 経験済み。 エディとロジャーはBenny the Cab(トゥーン・タクシー)に乗って逃走。(このシーンの一部でエディもアニメで描かれる) 危ういところを逃げ切って映画館に入るエディとロジャー。 エディの弟のことを聞いてロジャーが泣いているところにドロレスが情報を持って入って来る。 二人がいいムードになった時ロジャーのため息、”P-p-please, don’t mind me.”
映画館を出る時、ふとスクリーンに目をやったエディはニュース映像を見て愕然とする。 写っているのはマルーン社長。 なに?、マルーンとクローバーリーフが不動産取引で手を組んでる! ってことは、なんだ、マルーンがエディに撮らせたあのジェシカとマーヴィンの浮気現場の写真はバーヴィンをゆするためのネタだったのか。 すわ!社長のとこへ! ロジャーを会社の階段の下に残してエディが上がっていった後、何者かがロジャーをぶったたく。 なんとジェシカ、判事がマルーンを殺そうとしていることを知り追ってきたのだった。 気絶させた夫のロジャーを自分の車のトランクにをブチ込む。

一方マルーン社長の事務所ではポケットに拳銃を忍ばせたマルーンとポケットにマーヴィンの遺言状を忍ばせたエディが対決。 エディがマルーンに真実を吐かせているところを背後から撃たれて社長は死亡。 エディが窓から外を見ると駆け出していくジェシカが見えた。 下に下りるとロジャーはいない。 さてはジェシカが犯人か!と車で追うエディ。 この後はスリリングなカーチェイス。 ジェシカの車がトンネルに入ったところでなぜかエディは車を降りた。 トゥーン・ピストルを取り出すエディ。弾は勝手に弾倉に飛び込んでくれる。 いつも懐にしまい込んでいるウィスキーを地面に空けると空瓶を空高く投げて撃つ。 よし、行くぞ! いざ、トンネルへ!
意を決してトンネルに入って行くエディ。 しかーし、ここはトゥーンタウン、トンネルを抜けるとそこは陽気で騒々しいアニメの世界だった。 向こうのビルの窓にジェシカのシルエットを見つけたエディはドアのベルを押す。ギャーー! 違った。 ビルから落ちるエディ。 どこまで落ちる? 一緒に落ちているのがMickey Mouse(ミッキーマウス)とBugs Bunny(バッグス・バニー)。 Looney Tunes(ルーニー・テューンズ)のバッグス・バニーはニンジンをかじりながら「what’s up, doc?」
さて、地上に落ちたエディは、(トゥーンタウンだからもちろん無傷) 「エディ!」という声に振り向くとジェシカが発砲した。 なんと、エディを狙っていたヤツをジェシカが撃ったらいし。 ドゥーム判事が逃げた。 トランクに入れておいた夫のロジャーがいないことに気付いたジェシカはエディが乗ってきたBenny The Cab(ベニー・ザ・キャブ)というトゥーン・タクシーで出発。(声はロジャーやパトロール隊のイタチと同じくチャールズ・フライシャーが担当) 結局のところ、エディの命を助けたジェシカがマーヴィンとマルーンを殺した犯人が誰かを話した。 トンネルを出たところで判事がディプの入ったドラム缶を転がしたので、タクシーは道を外してエディとジェシカは投げ出されてしまう。(このシーンでジェシカのお宝拝見のサブリミナルがあったとか)
場面変わってマーヴィンの会社、激怒している判事の前にはエディとジェシカ。 ジェシカの胸に手を突っ込もうとしてバッチンと鋭い歯に挟まれそうになったいやらしいパトロール隊の誰かさん。 ここでエディが言ったには、「Nice Boobie Trap!(お見事な仕掛けおっぱい!)」 → 「Booby Trap(バカな奴がひっかかる罠」のこと。
テントに覆われていた恐怖のディップをご披露する判事。 その頃ロジャーはエディとジェシカが乗っていたタクシーを乗せてマーヴィンの会社に到着するとピストルを手に飛び出してくる。 しかし判事に捕らわれ、ロジャーとジェシカは背中合わせに縛り上げられクレーンでディップの上に吊るされてしまう。 危うし、ロジャー、危うしジェシカ。 さて、処刑(溶かす)だ!という時、床に散らばったボールに足を取られ滑って転んでしまった判事はトゥーン・パトロールのウィジーにエディを撃てと命令して部屋から出ていく。 機転でパトロール隊を笑わせなんとかしようとするエディ、溶かす液体がホースから発射され二人がアワヤという時ようやくエディが止めた。 やれやれ、と思いきや、天井を伝わって飛んで戻って来た判事がサーベルを抜いてエディと一騎打ち。 素手じゃまずい、何か武器はないかとエディが手近の箱を開けると剣があった。 ところがその剣の先はフランク・シナトラとなり、ニタニタと”Witchcraft(ウィッチクラフト)を歌ってクネクネ。 これじゃ役に立たないからと次の箱から巨大磁石を取り出す。 判事のサーベルを吸いつけようとしたがエディがドラム缶に挟まれて逆効果。 「そこを動くな!」と判事が運転するロードローラーがエディに迫る。 ようやく脱出したエディはローラーに飛び乗り判事を殴りつける。 床に落ちた判事は缶から出たニカワがくっつきローラーから離れられなくなってとうとうロードローラーに潰される。 お終い。
ところが!ぺったんこになった判事が動き出した。 空気を吸い込んで膨らました顔から目ん玉が飛び出た。(これは1994年の「The Mask(ジムキャリーのマスク)」でも観た) ふたたび判事の攻撃開始。 窮地に立ったエディは大きな小槌を見つけてそれを発射するとディップのタンクに穴が開き、判事は溶ける液体を浴びてしまった。 ギィヤーーー!! (ということは・・・判事の正体はトゥーンだったのだ!)

Oh, Puh-leeze! Okie Dokie, Babe!

Jessica-Roger

ロジャー・ラビットはこれでお終いデース!
エンディングのシーンでエディがロジャーに読むようにと渡した紙(ジェシカへのラブレター)には消えるインクで書かれた文字が現れた。 マーヴィンの遺言状だ。 これでトゥーンタウンはトゥーンのもの。 エディはロジャーに熱いキッスをする。 ブゥッチュゥー!
犯罪の影に女ありと言うが、男ありか。 いやいや、トゥーンありか。

Roger, How Funny You Are…
ところで粗忽者で騒々しいロジャーラビットと色っぽいジェシカがどうして結婚したか不思議です。 ジェシカ曰く「ロジャーは私を笑わかしてくれるの。」 こんなジェシカ・ラビットは2012年に英エンパイア誌の読者投票では「トゥームレイダー」でララ・クロフトを演じたAngelina Jolie(アンジェリーナ・ジョリー) が第一位となった「映画史上のセクシーな女性キャラクター25人」で第二位となっています。

ロジャー・ラビットのキャスト
ロジャー・ラビットの他タクシーやパトロール隊など複数のキャラクターの声を担当しているのは2004年のアニメ「The Polar Express(ポーラー・エクスプレス)」でElf General(エルフ隊長)の声を担当するCharles Fleischer(チャールズ・フライシャー)です。
Kathleen Turner
セクシーなジェシカラビットの声はアニメ「Monster House(モンスター・ハウス)」で巨大女のコンスタンスの声を担当したキャスリーン・ターナーです。 キャスリーン・ターナーといえば1981年のサスペンス映画「Body Heat(白いドレスの女)」でセクシーなデビューをした後、ロバート・ゼメキスが監督しターナーが小説家のジョーンを演じてマイケル・ダグラスと共演した1984年の「Romancing the Stone(ロマンシング・ストーン)」と1985年の続編「ナイルの宝石」、そして1986年にはFrancis Ford Coppola(フランシス・フォード・コッポラ)が監督した「Peggy Sue Got Married(ペギー・スーの結婚)」で撮影当時30歳を越していたのにタイムスリップして17歳の女子高生を演じました。 1994年の殺人コメディ「Serial Mom(シリアル・ママ)」の必殺仕置き主婦が強烈ですね。
☆キャスリーン・ターナーの写真が見られるオフィシャルサイトはKathleenTurner.com(写真はメニューのPHOTOSをクリック)

Jessica Rabbit

魔改造禁止!

Jessica Rabbit: I’m Not Bad, I’m Just Drawn that Way.
☆Betty Boop(ベティ・ブープ)の漫画に”You’re Not Built that Way”というのがありましたが、「I’m Not Bad, I’m Just Drawn that Way.(私は悪くはないの、あんな風に描かれたのよ)」と居直る悪女”ジェシカラビット”のセクシーなフィギュア!
アニメのジェシカは1942年の「奥様は魔女」に出演したVeronica Lake(ヴェロニカ・レイク)に似ているという説もありますが、外見は別にして私はMarilyn Monroe(マリリン・モンロー)が1953年に「Niagara(ナイアガラ)」で悪女を演じた時の小憎らしい表情がそっくりだと思たのです。 同年にテレビ番組の「Jack Benny Show」に出演したモンローがジャック・ベニー相手にコントを演じ”Bye, Bye, Baby”を歌ったシーンが映画でジェシカがステージで”Why Dont You Do Right”を歌った後に客席のエディ探偵の襟をつかんだ辺りがそのままにコピーされています。 ジェシカラビットのショーを観るエディ探偵は1991年の「The Marrying Man(あなたに恋のリフレイン)」でモンローそっくりなキム・ベイシンガーの歌に口をアングリして見惚れるアレック・ボールドウィンを似せたのでしょうか。
☆「ロジャー・ラビット」のキャラクター画像が見られるWho Framed Roger Rabbit – Animation Art – Walt Disney Studios

Listen

セクシーなキャスリーン・ターナーのセクシーなジェシカラビットの声が聞ける!
Kathleen Turner – Jessica Rabbit: “I’m not bad… I’m just drawn that way.” – YouTube

アニメとしてはBetty Boop(ベティ・ブープ)からWalt Disney(ウォルト・ディズニー )のMickey Mouse(ミッキー・マウス)、Donald Duck(ドナルド・ダック)やDumbo(ダンボ)、なんとFantasia(ファンタジア)のBallerina Hippo(カバのバレリーナ)などなど数え切れないほどのキャラクターが登場しますよ。 アニメーション部分は全部手書きの85,000枚のセルから制作されており、CG(コンピュータグラフィックス)は全くないというのですから驚きです。

video

トレーラーはWho Framed Roger Rabbit Trailer – IMDb
Who Framed Roger Rabbit Trailer – YouTube

1989年度4部門のアカデミー賞を受賞したヒット作で、1989年度BAFTAアワード特殊視覚効果業績賞受賞や特殊効果賞は「ピンクの豹」のオープニング・アニメーションで有名なRichard Williams(リチャード・ウィリアムズ)他、監督賞にはロバート・ゼメキスが受賞しました。

Who Framed Roger Rabbit

Who Framed Roger Rabbit DVD
2006年に発売のロジャー・ラビットの字幕版DVDです。(翻訳は戸田奈津子)
ロジャー・ラビット DVD
映画の公開当時に終盤でエデイとジェシカが乗ったトゥーン・タクシーが激突し投げ出されたノーパンのジェシカラビットが赤いドレスのスカートをまくりあげて中身をご開帳したシーンがサブリミナル的に見えちゃったのだそうです。 これは製作者の悪ふざけだったらしく発覚してすぐに修正されたそうなのでそのような猥褻画像は当然こちらのDVDではないそうです。(とは聞いたものの先日キーワードが”ジェシカ・ラビット ノーパン”で大量に当記事にアクセスがありましたからコマが挿入されているDVDがあるのかも???)
Jessica Rabbit – subliminal scene – YouTube(in the middle of the clip, next to “The Computer Doctors”)ご足労頂いてもさほどのお宝画像ではない

Who Framed Roger Rabbit Soundtrack
Walt Disney(ウォルト・ディズニー社)とWarner Bros(ワーナー)のロバート・ゼメキス監督といえば音楽は作曲家のAlan Silvestri(アラン・シルヴェストリ)ですが、アラン・シルヴェストリは1985年にKevin Costner(ケヴィン・コスナー)が主演した「Fandango(ファンダンゴ)」の音楽を手掛け、Pat Metheny Group (パット・メセニー・グループ)を起用しています。
「ロジャー・ラビット」のサウンドトラックでは収録後に60歳を前にして亡くなったベーシストのChuck Domanico(チャック・ドマニコ)が演奏しています。  ロジャー・ラビット制作総指揮のスティーブン・スピルバーグとの数年の結婚歴があるAmy Irving(エイミー・アーヴィング)が歌うセクシーな”Why Dont You Do Right?(どうしてそんなに)”は1943年にJoe McCoy(ジョー・マッコイ)が作曲しベニーグッドマン時代のPeggy Lee(ペギー・リー)が威勢良く歌ってヒットした曲です。 ちなみに舞台経験のあるエイミー・アーヴィングはアウトロー・カントリー歌手のWillie Nelson(ウィリー・ネルソン)が主演した1980年の映画「Honeysuckle Rose(忍冬(すいかずら)の花のように)」に出演してウィリー・ネルソンとデュエットをしたことがあります。(デートもしました。) 「ロジャー・ラビット」のサウンドトラックでWhy Dont You Do Right?は7番です。

Jessica Rabbit – Why don’t you do right full version – YouTube

Who Framed Roger Rabbit

Who Framed Roger Rabbit (Original Soundtrack)
オリジナル発売は1990年ですがこちらのCDは2007年盤です。 ”Why Dont Do Yod Do Right?”はもちろんのこと、”Maroon Cartoon”に始まり、洒落た”End Title “まで全16曲を収録しています。
♪ 試聴はWho Framed Roger Rabbit? (OST) – Alansilvestri.com

☆1981年にGary Wolfが書いたミステリー小説、原作の原語版書籍ペーパー・バック(200余ページ)は「Who Censored Roger Rabbit?」という題名で探せます。 小説にはコミックが映画化されたDick Tracy(ディック・トレイシー)も登場するとか。

Audio-Visual Trivia内のアラン・シルヴェストリの映画音楽
2004年のポーラー・エクスプレス
1996年の愛さずにはいられない
ファミリー・ゲーム
Hot’n Cool内のライアンを探せ!

ロジャー・ラビット Who Framed Roger Rabbit (1988)」への4件のフィードバック

  1. こんにちは♪
    koukinobaaba さんが、勢い良く、更新されているので、読むのが、追いつかないーーーですぅー。(うれしぃーー悲鳴。) 表題のコメントと違って、失礼しました。

  2. koukinobaaba より:

    chandelierさん、一ヶ月ほど忙しかったので、やっと稼動しはじめたところです。コメントはどこに書いて頂いても大歓迎ですよ。

  3. TB、ありがとうございました!
    すごく情報満載のブログでびっくりしました~私なんぞ、好きだの嫌いだののレベルで書いているので、このように「ホ~ホ~」とフクロウのように感心するブログ作りをしている方は尊敬します。
    お気に入りに入れさせていただきましたので、また遊びに来ますね

  4. koukinobaaba より:

    anupamさん、はじめまして! お気に入りに・・・なんて嬉しいです。 ”好き”と”嫌い”は原点ですよ。 私は好きなモノを書いています。 いわば、私のお気に入りをメモっている記事というわけです。 ぜひ、ヒンパンにいらしてネ!

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