Fe-fe, fi-fi, fo-fo, fum…
ザ・コースターズは1950年代に活躍したDoo Wop(ドゥ・ワップ)やR & B(Rhythm and blues)のヴォーカル・グループでコミカルなパーフォーマンスで人気となりました。 海外のジャンル分けではユーモラスなコーラスが多いのでR & Bコミックバンドともされています。 ちなみにグループ名のThe Coastersは遊園地のジェットコースターのことではなく、音楽活動の場としていたウエスト・コー-スト(ロスアンゼルス)から付けられたそうです。
1960年に入った頃、私が初めてコースターズの曲を聴いたのはYakety Yak(ヤキティ・ヤック)とCharlie Brown(怪漢チャーリー・ブラウン)です。(時々間違えて”怪盗チ”ャーリー・ブラウンと書かれています)
私が1960年代に購入したEP盤のATLANTIC ATL – 1028 「怪漢チャーリー・ブラウン」は黄色地にガンマンの漫画が描いてあり、B面は「Three Cool Cats(スリー・クール・キャッツ)」で両方ともロックンロール史上最も重要なソングライター・コンビのLeiber-Stoller(リーバーとストーラー)コンビ作の曲です。 リーバー&ストーラーはコースターズの他にElvis Presley(エルヴィス・プレスリー)にはHound DogやJailhouse Rockなど、Ben E. King(ベン・E・キング)にはStand By Me、The Drifters(ドリフターズ)には1956年にRuby Baby(ルビー・ベィビー)の他Save The Last Dance For Me(ラスト・ダンスは私に)、On Broadway、Up On The Roof(小さな幸せ)などたくさんの曲を書いています。
Bee, bee ba, ba, bo, bo, bo! (ビービー!バーバー!ブーブーブー! ヤケティー・ヤック!)と喧しくもあり面白くもありましたが子供番組用の曲だと知ればなるほど!と納得がいきます。
Yakety Yak – The Coasters – YouTube(music & lyrics)
The Coasters – Charlie Brown (1959) – YouTube(music only)
The Coasters – Three Cool Cats (1959) – YouTube
A tribute to Billy Guy – The Coasters
私が好きなインターネットラジオのWFMUのコースターズのトリビュート1時間番組をReal Playerで聴きながら記事をご覧下さい。
Playlists and Archives for Downtown Soulville with Mr. Fine Wine from 2002のページでリストの一番上にあるDecember 27, 2002: A tribute to the brilliant singer and comedian Billy Guy–who passed away in November–featuring lesser-known Coasters records that he sang lead on; rare solo 45s.の右のListenをクリック(分からなければこの→Listen)
wfmuラジオでは天才的バリトン(テナー)歌手のBilly Guy(ビリー・ガイ)が66歳で亡くなった2002年の11月の以下月後にコースターズ特集番組を放送しました。 いつものプレイリストページが見当たらないので曲目についてはDJの説明を聴いて下さい。 最初の曲は番組のテーマ曲ですが、次のDJのバックはShoppin’ for clothesのイントロ部分です。 冒頭ではなく、最初に紹介されるコースターズの曲が1960年のStewballで、次も1960年のWake me, shake me、The Isley Brothers(アイズレー・ブラザーズ)の1961年のヒット曲をコースターズがカバーした1962年のTeach Me How to Shimmyなど約1時間の番組が聴けます。
♪ The Coasters sings I Must Be Dreaming
The Robins
コースターズはロスアンジェルスでThe Robins(ロビンズ)という名で1949年からレコード吹き込みを開始し1955年秋まで同じメンバーで活動していました。 1954年のRiot in cell block # 9に続き、Smokey Joe’s Cafeが1955年に全米79位となりましたがSmokey Joe’s Cafeを作曲したロスアンジェルスのユダヤ人コンビのLeiber-Stoller(リーバーとストーラー)が書いた愉快な物語的な曲は1953年頃から始まったらしいです。 ヒット曲が出て乗ってきたところが、リードヴォーカルの独立によりロビンズは分裂してしまいました。 ニューヨークのアポロ劇場にも出演したThe Robins(ロビンス)は元祖監獄ロックの「Riot In Cell Block #9(第九監房の叛乱)」、「Smokey Joe’s Cafe(スモキー・ジョーのカフェ)」といったナンバーをヒット・チャートに載せています。
Smokey Joe’s Cafe – The Robins – YouTube
1995年にリーバー&ストーラーの曲が満載の「Smokey Joe’s Cafe」というブロードウエイ・ミュージカルが上演されたそうです。 もちろん”Young Blood”、”Searchin'”、”Poison Ivy”といったコースターズのヒット曲の数々もレパートリーに入っています。
※日本でも”青いバスに乗せられて 揺られ揺られて行く先は その名も高き練馬区の 東京少年鑑別所・・・”とまるで青少年犯罪謳歌のような「ネリカンブルース(練馬鑑別所)」が流行った頃、私が購入したRiot In Cell Block Number Nine(第九号監房の暴動)はコースターズではなく、1958年にロカビリー・ウーマンのWanda Jackson(ワンダ・ジャクソン)が吹き込んだカバーバージョンですが邦題が「刑務所ロック」となっており、Capitolレコードの赤いLPの「Right Or Wrong 」(アメリカでは1961年にリリースされたCapitol ST-1596)に収録されていました。
Jerry Leiber & Mike Stollerの作ったRiot In Cell Block No. 9(Cell Block #9)は1962年にJohnny Cash(ジョニー・キャッシュ)が歌いThe Blues Brothers(ブルース・ブラザース)もカバーしています。
Smokey Joe’s Cafe – On Broadway
1995年から200年というロングラン記録を持つブロードウェイミュージカル「スモーキー・ジョーズ・カフェ」は1995年度のグラミー賞を受賞したそうです。 Leiber-Stoller(リーバー=ストーラー)コンビの数多くの曲で構成され、ヒット曲がメドレーで歌われたそうですが、それらを収録したライヴ版のサントラVHSは「Smokey Joe’s Cafe (Clam)」で、「Smokey Joe’s Cafe DVD」(ASIN=B00005QW56)があります。
新生!コースターズ!
参加したばかりのCarl GardnerとBobby Nunnがメンバーを補充して4人ヴォーカルグループのThe Coasters(コースターズ)を結成、R & Bのトップテンに入ったリーバー&ストーラーのコンビの書いた物語的な1956年のDown In Mexicoが最初のシングルデビューでした。 当時The Clovers、The Isley Brothers、The Drifters、The Orioles、The Cadillacs、The Flamingosなど数多くの黒人ヴォーカルグループがいました。 その中でコースターズはコミック路線で特徴を出したのが功を奏してか一番人気のグループとなりました。 その当時のコースターズのメンバーはテナーがCarl Gardner(カール・ガードナー)、バリトンがBilly Guy(ビリー・ガイ)、バスがBobby Nunn(ボビー・ナン)、セカンドテナーがLeon Hughes(レオン・ヒュース)でギター伴奏がAdolph Jacobs(アドルフ・ヤコブ)となっています。
※英語ですがころころ変わったコースターズのメンバーについての参照と写真も見られる「コースターズ」のウエブサイトはTHE COASTERS – Membersエ Mini Bio’s
上記のサイトでClick on label for audio on “If Teardrops Were Kisses”をクリックするとThe Robins時代のカール・ガードナーの1954年の初録音がReal Playerで聴けます。 又Carl Gardner singing “Moonglow”をクリックするとテナーのカール・ガードナーが歌う映画「ピクニック」のテーマ曲のカバーがWindows Media Playerでwavが聴けますがファイルが大きいです。
The Coasters(コースターズ)としては1956年の「Down in the Mexco(ダウン・イン・メキシコ)、1957年にトップテン入りした両面ヒット「Young Blood(ハイティーン気質)」と「Searchin’(あの娘を探して)」の後が振るわずコースターズとリーバー&ストーラーのコンビはAtlanticレコードのあるニューヨークへ行きました。
The Coasters – Down in Mexico (1956) – YouTube
その時期にメンバーチェンジがありましたが最初のレコーディングが1958年でKing Curtisのサックスをフィーチャーした「Yakety Yak(ヤキティ・ヤク)」でした。 タイトルの意味は「おしゃべり」ですが、親にガミガミ言われている子供の生活を描いた歌詞が十代に大受けして1958年のコースター初のナンバーワン・ヒットに輝きました。 この年にロビンズでリリースしたRiot in Cell Block #9も録音しています。
翌年の1959年にはクラスのいじめられっ子を歌った「Charlie Brown(怪漢チャーリー・ブラウン)」が全米2位に、西部劇風Along Came Jones」に続いて「Poison Ivy(毒ある蔦)」が全米7位にという快挙でした。 1960年にはラテンナンバーをカバーしたBesame mucho(ベサメ・ムーチョ )もありますが、バックのキング・カーティスのサックスとホーンとパーカッションが異色なShoppin’ for Clothesは1960年の全米83位でした。
コースターズの曲は殆どプロデュースも手掛けたMike Stoller(マイク・ストーラー)作曲とJerry Leiber(ジェリー・ライバー)作詞でしたのでその後も何度かメンバーチェンジがありましたがコースターズのカラーは変わらなかったようです。 1963年にライバー&ストーラーのコンビがAtlanticを去ってからはヒットにも恵まれず、1959年にJerry LeiberとMike Stollerが書いたThe Cloversのヒット曲のLove Potion No. 9(恋の特効薬)を1971年にカバーしてチャート入りした時はオリジナルメンバーではカール・ガードナーが残っていただけだったそうです。 LOVE POTION NO.9をThe Cloversが歌いましたが、こちらもコースターズが1964年のThe Searchersの次に1971年にカバーしています。 この時期以降は旧メンバーによる元祖コースターズが入り乱れ、競い合うことになり本家争いの裁判沙汰まであったようでした。 よって一般に「コースターズ」というと1956年から1961年の録音が主に取り上げられているようです。
1957年のダブルヒットだったYoung BloodとSearchin’が一押しとも言われますが、ソーシャル・ミュージック・プラットフォームのLast.fmでは「Yakety Yak」がやはりダントツで、次にLove Potion No 9やCharlie Brownの時もあります。 現在の最新チャートだとロバート・ロドリゲスとタランティーノ監督の映画「Death Proof」のサントラのせいか愉快な”Down in Mexico”が一番となっています。(使用されたのは1972年のスローバージョンだとか)
1967年になってライバー&ストーラーのコンビは以前にニューオリンズのソウル歌手に書いたお古の曲”Down Home Girl”を引っ張り出して、ニューオリンズの奇人天才ピアニストであるJames Booker(ジェイムズ・ブッカー)をフィーチャーして再びコースターズに歌わせところオリジナルより素晴らしくてヒットしたのだそうです。(コースターズの”Down Home Girl”はベスト盤の「Down Home」や「20 Greatest Hits」に収録)
☆コースターズの曲目のデータがすごい!Pelican Studio – 50’s to 60’s Vocal Groupes(日本語)
The Clovers – “Nip Sip”
The Coasters – Young Blood (1957)
The Coasters with King Curtis
コースターズのレコーディングで特筆すべきはソウル・テナーのKing Curtis(キング・カーティス)の参加でしょう。 代表曲のSoul Twistがヒットする前はBuddy Holly(バディ・ホリー)とも共演したキング・カーティスが豪快なテナーサックスで1958年5月にコースターズのレコーディングに参加したYakety Yak(ヤクティ・ヤク)は全米No.1に輝きました。
Jerry Leiber & Mike Stoller(ジェリー・ライバーとマイク・ストーラー・コンビ)はまだ黒人差別の激しかった当時のアメリカで人種の壁を越えた音楽的活動を実践していたのです。 つまりBig Mama Thornton(ビッグ・ママ・ソーントン)がオリジナルの1953年の”Hound Dog(ハウンドドッグ)”もこのコンビの作ですが、白人バンドに黒人プレーヤーが在籍することが議論を呼ぶような時期に白人作曲家&作詞家コンビが黒人ミュージシャンに曲を提供していたのです。 リーバー&ストーラーのコンビの書いたコミカルな歌と踊りとコントが笑えるステージ・パーフォマーとして活躍したコースターズは子供向けだけではなく、もちろん大人が楽しめる曲もたくさん歌いました。
私の大好きなコミカルなパーフォーマーといえばスイング時代のCab Calloway and his Orchestra(キャブ・キャロウェイ楽団)でインテリ・ジャズシンガーのCab Calloway(キャブ・キャロウェイ)が率いるバンドは1930年代と1940年代には一番人気だったそうです。
戦後日本のコミカルなジャズバンドというと素晴らしいドラマーのフランキー堺が率いるシティ・スリッカーズがありました。(後のクレイジーキャッツのトロンボーン奏者の谷 啓が在籍) 60年代ごろのコミックバンドなら元ジャズバンドのHajime Hana & The Crazy Cats(ハナ肇とクレージーキャッツ)、そしてDrifters(ドリフターズ)が浮かびます。 もし私がジミー時田とカントリープレーボーイズと混同していなければですが、ジャズ喫茶で時々桜井輝夫とドリフターズのステージを見ました。 軽いジョークも飛ばしたウエスタン歌手の桜井輝夫が歌うNorth Wind(北風)やYour Cheating’ Heart(偽りの心)などのカントリー・ナンバーがお目当てだったのです。 ウエスタンバンドの桜井輝夫のドリフターズが小野やすしに続きいかりや長介や加藤茶の参加によりだんだんコミックバンドとなってゆきました。
その後、新メンバーのドリフがテレビで「ババンガバンバンバン!宿題やったか?歯みがけよ!」と歌っていたのは案外コースターズの「ヤキティ・ヤク」をパロディっていたのかも知れません。 ネ!
Why’s everybody always pickin’ on me!
“チャーリー・ブラウン”はGuy Mitchell(ガイ・ミッチェル)やRay Ellington(Ray Ellington Quartet)などの他にもたくさんのカバーがあるそうです。
どうしてみんないつも僕をいびるのさ!
Fe-fe, fi-fi, fo-fo, fum, I smell smoke in the auditorium, Charlie Brown, Charlie Brown …と歌われるCharlie Brownの歌詞はCharlie Brown Lyrics – OldieLyrics
Yakety Yak…Don’t Talk Back!
ママに口答えしちゃダメ!でないともうロックンロール聴けないよ!
Take out the papers and the trash…と歌われるYakety Yakの歌詞はYakety Yak Lyrics – OldieLyrics(Along Came Jones、Searchin’、Young Bloodの歌詞もあり)
You can get your kicks in Mexico!
メキシコいいとこありまっせ! グルービーヴィーなテナーサックスの伴奏でThere’s a crazy little place that I know…と歌われる私の好きな”Down in Mexico”や”That Is Rock And Roll “などその他のコースターズの歌詞はThe Coasters – Lyrics – Genius.com
Teach me how to shimmy – huh huh! Teach me how to shimmy – woh oh!
恋敵に彼氏を取られちゃうからセクシーなシミーダンスの踊り方教えて! Mama you taught me how to do the bop…と歌われるTeach Me How to Shimmyの歌詞はTeach Me How to Shimmy Lyrics – Allmusicals.com
※ ”Shimmy(シミー)”とはアフリカ(ナイジェリア)が起源の肩や腰をブルブル、プルプルと交互に激しく揺するダンスで黒人奴隷によってアメリカに広まりましたが1919年のブロ-ドウェイのセックスパロディショーで悩殺女優のMae West(メイ・ウエスト)が紹介したらしいです。 後の1920年代(ローリング・トゥエンティ)の英国でPaul Whiteman(ポール・ホワイトマン)によってFoxtrotとして紹介されたそうです。
両手を左右に交互に出してちょっかいを出すようなしぐさで腰を振るシミーは黒人のダンスというだけではなく、1920年代のローリング20の頃にChemise(シミーズ)みたいな服を着たフラッパー達が踊ったとか、それで”シミーシミー”と呼ぶのかは不明。 ジプシーダンスで衣裳に縫い付けられたコインを鳴らすために身体を揺すって踊ったとか、セクシーに胸や腰を揺する中東のベリーダンス(Woooow! Shimmy! Shimmy!)の動きもそう呼ぶらしいです。
StewballとはSkewball(ぶち毛馬)ともいわれ、古くは19世紀から英国又はアイルランドの子供向けの歌の中に出てくる架空の勝ち馬(競争馬)から取ったらしいですが、I need the money…と歌われる歌詞は見つかりません。 1950年代には色々なStewballがリリースされたそうですが、1930年代から活動していた反体制の始祖的米フォークシンガーで”I Ride an Old Paint”などで知られるWoody Guthrie(ウディー・ガスリー)がアルバムThe Asch Recordings, Vol. 1-4の中で英国バージョンとアメリカバージョンを吹き込んでいます。(ちなみに”Last Train to Glory”や”Alice’s Restaurant”を歌ったArlo Guthrieはウディー・ガスリーの息子です)
☆試聴のDisc: 4の21番の黒人の掛け合いが入ったアメリカバージョンの方がコースターズの曲と同じようです。
コースターズの代表曲を収録したアルバム
☆ページトップのCD画像はコースターズの人気アルバムYakety Yak: The Platinum Collectionで、私の好きなYakety Yakはもとより、Charlie BrownやThree Cool Catsをはじめ、ロビンズ時代のRiot in Cell Block #9やSearchin’、コースターズのShoppin’ for ClothesやLittle Egypt、そして1953年のThe Cloversの曲を60年になってカバーしたこれも私の好きなLovey Doveyなどを収録したアルバムです。 Lovey DoveyはKing Curtis(キング・カーティス)の作曲でアトランティック・レコードの創始者であったAhmet Ertegun(アーメット・アーティガン)との共作だそうです。
♪ 試聴はYakety Yak: The Platinum Collection – Bol.com
収録曲目はRiot In Cell Block No. 9、Young Blood、Yakety Yak、Down In Mexico、Searchin、Idol With The Golden Head(黄金頭の像)、Charlie Brown、That Is Rock And Roll、I’m A Hog For You Baby、Along Came Jones、Sorry But I’m Gonna Have To Pass、Zing! Went The Strings Of My Heart、Shadow Knows、Three Cool Cats、Little Egypt (Ying Yang)、Shoppin’ For Clothes、Wrap It Up、Lola、Whadaya Want、Lovely Doveyの全20曲です)
※このアルバム「Yakety Yak: The Platinum Collection」のカバー画像のメンバー名が分かる方がいらっしゃったらぜひ教えて下さい。 Carl Gardner (Tenor)?Bobby Nunn (Bas)? Billy Guy (Bariton)?Leon Hughes (Tenor)?、のいづれか?
Poison Ivy、What About Us、That Is Rock & Rollの他、上記のアルバム同様に全米38位のI’m a Hog for You Baby(僕は君の子豚ちゃん)などのコミカルソングも収録したコースターズの全盛期の曲を集めています。
The Very Best of the Coasters
♪ 試聴はThe Very Best of the Coasters – Songswave.com
Shoppin’ for Clothes以外はJerry LeiberとMike Stollerコンビのコースターズのメジャー・シングルを集めたアルバムです。
The Ultimate Coasters
♪ 試聴はThe Ultimate Coasters – CDandLP.jp
これさえ聴けば鬼に金棒、コースターズ! Besame muchoやZing Went The Strings Of My HeartやThat Is Rock & Rollなどレアな曲も収録した集大成アルバム。 で、お値段もちょっぴりヴィンテージ。
50 Coastin’ Classics: Anthology
♪ 試聴は50 Coastin’ Classics: Anthology – CDandLP.jp
Rhino – Rhino Hi-Five: The Coasters
RhinoのCDは日本ではあまり情報がありません。
♪ 試聴はRhino Hi-Five: the Coasters – レコチョク
曲目はYakety Yak、Searchin’、Charlie Brown、Poison Ivy、Young Bloodです。 Rhino – Rhino Hi-Five: The Coasters [Vol. 2] ではロビンズ時代のAlong Came Jones、Smokey Joe’s Cafe、Riot In Cell Block No. 9、Framed、Down In Mexicoなど。
映画のサウンドトラックで使用されたコースターズの曲
Yakety Yak
Atlantic時代のコースターズのYakety YakはRob Reiner(ロブ・ライナー)監督の1986年のStand by Me(スタンド・バイ・ミー)やSteven Spielberg(スティーヴン・スピルバーグ)監督の1989年のAlways(オールウェイズ)など1980年代の映画でよく使用されました。
Riot in Cell Block #9
John Waters(ジョン・ウォーターズ)監督の最も不快と評される悪趣味なコメディ映画で1972年のPink Flamingos(ピンク・フラミンゴ)のサントラではコースターズ(The Robins名義)の”Riot in Cell Block #9″がLink Wray(リンク・レイ)の”The Swag”、The Trashmen(トラッシュメン)の”Surfin’ Bird”やPatti Page(パティ・ペイジ)のHow Much Is That Doggie In the Window(ワン・ワン・ワルツ)、Little Richard(リトル・リチャード)の”The Girl Can’t Help It”などと共に収録されています。
Poison Ivy
2003年のKeith Gordon(キース・ゴードン)監督のミステリー・コメディ「The Singing Detective(歌う大捜査線)」では主演のRobert Downey,Jr.(ロバート・ダウニー・ジュニア)が1959年のPoison Ivy(毒ある蔦)を歌っていますが、「歌う大捜査線」のサウンドトラックに収録されています。
映画の詳細はAudio-Visual Trivia内のThe Singing Detective(歌う大捜査線)
Shopping for Clothes
2007年の超ビッグママの”ノービット”をエディ・マーフィが演じる日本未公開映画「Norbit(マッド・ファット・ワイフ)」のサウンドトラック「Norbit」にはコースターズの1960年の”Shopping for Clothes”が収録されています。(エンディングの曲はKirk Franklin/カーク・フランクリンの”Looking for You”) 2006年の「The Shaggy Dog( シャギー・ドッグ)」に続きBrian Robbins(ブライアン・ロビンス)が監督したコメディ映画「Norbit(マッド・ファット・ワイフ)」では「The Haunted Mansion(ホーンテッドマンション)」のEddie Murphy(エディ・マーフィ)が特殊メイクでニ役を演じます。 エディ・マーフィの1998年のHoly Man(ホーリーマン)はホロリとさせられましたが「マッドファットワイフ」はゲラゲラ!
コースターズの1960年の”Shopping for Clothes”が収録されている2007年2発売の「マッド・ファット・ワイフ」のサントラ「Norbit」
♪ “Shopping for Clothes”が聞けるwfmuラジオのプレイリストはBob Brainen’s playlist May 15, 2010(”Coasters Shopping for Clothes”欄の最後尾Pop‑upをクリック)
Down in Mexico
「メキシコにはチリソースより刺激的な酒を出す粋な店がある。黒ひげのマスターはジョーといって赤いバンダナに紫の帯を付け、いかしたピアナを弾くんだ。腰に編み目ストールを巻き付けてカスタネットで踊り出したた可愛い子ちゃんが俺のクビに腕を回し……」と歌われる歌詞の”ダウン・イン・メキシコ”がよもやセクシーなダンスの伴奏になるとは夢にも思いませんでした。
Robert Rodriguez(ロバート・ロドリゲス)監督が脚本も手掛けたSFホラー映画の「Grindhouse(グラインドハウス)」は5人の監督陣がそれぞれ一話づつ担当していますが、その一部の「Death Proof(デス・プルーフ)」をQuentin Tarantino(クエンティン・タランティーノ)監督が担当しています。 アメリカでは1007年4月に公開されていますが日本では2007年8月公開の映画「グラインドハウス」のタイトルのGrindhouseとはB級映画の2本(3本)立て上映館を意味します。
タランティーノの片目をグッサリと刺した美女の片脚機関銃が異様で怖い!「グラインドハウス」のサントラ画像はGrindhouse: Planet Terror (Soundtrack – Amazon.co.jp)
コースターズの1956年のヒット曲である”Down in Mexico”が酒場シーンでバタフライことアーリーン(ヴァネッサ・フェルリト)が殺人鬼のスタントマン・マイク(カート・ラッセル)の膝の上でラップダンス踊った時にジュークボックスから流れてきました。 カート・ラッセルがNachos(ナチョス)を食べたこの映画を観てからは”Down in Mexico”とセクシーなラップダンスが重なってしまいます。 タランティーノ監督が担当した「デス・プルーフ」のサントラではこの他にPacific Gas & Electric(パシフック・ガス&エレクトリック)の”Staggolee”などがサウンドトラックで使用されています。
Death Proof Soundtrack – Amazon.co.jp
The Coasters – Down in Mexico in DEATH PROOF – YouTube
Baby That Is Rock ‘n’ Roll by The Coasters
Smokey Joe’s Cafe、Down In Mexico、Turtle Dovin’、Searchin’、Young Blood、Yakety Yak、Charlie Brown、Poison Ivy、Stewball、Shoppin’ For Clothesなど定番の24曲を収録したCDです。
♪ 試聴はBaby That Is Rock ‘n’ Roll by The Coasters – CDandLP.jp
The Coasters – That Is Rock & Roll (1959) – YouTube
☆50’s ロックンロールについてはAudio-Visual Trivia内の50年代と60年代のオールディーズとロックンロール
うん、コースターズて、日本でも比較的よく知られた黒人ヴォーカル・グループですねー。だけど、コミカルなノヴェルティ・ソングを売り物にしてきたから、わたしには、聴かせてくれる、数多くのドゥーワップ・グループのなかではイマイチかなー。でも、Yakety Yak のB面、Zing Went The Strings Of My Heart なんかなかなかの曲。
わたしには、初期の頃のクローヴァーズやドリフターズ、それとムーングロウズあたりもかな・・・、、そういったグループが黒人コーラスの醍醐味を味あわせてくれます。でも、ま、この辺は好みの問題、どうでもいいんだけど(笑)。
あ、はじめまして。申し遅れましたが、このサイト、だいぶ前から読ませていただいております。
たとえば、わたしのお気に入りの黒人女性歌手 アン・コールが掲載されていて・・・日本人のサイトにこんな歌手の記事があるなんて!と、ちょい驚いたり、、また、映画記事も、けっこうヌーベルバーグの頃の作品が扱われていたり、もうすっかりこのサイトのファンになってしまいました。今後も、渋めの、意表をつく人物や作品にスポットを当ててくださいね。楽しみにしています。。
「まじろ」さん、このブログは取り上げる題材がマイナーなせいでしょうか、他のブログみたいに一つ記事をアップするとトラックバックがたくさん送信されたり、コメントで盛り上がるのとは違って閑散としているのです。
たしかにアン・コールなんて普通は聴かないですね。
よろしかったら”Hot’n Cool”の方もどうぞご覧下さい。
いつも楽しく読ませてもらっています。
上の文章でひとつ質問があるのですが、
「リーバー」と「ライバー」とはどっちの
表記法が正しいのでしょうか。原音に近い方で
お願いします。
Mike Stollerと”監獄ロック”をはじめ数々のヒット曲を作ったJerry Leiberの日本語表記はリーバーが一般的ですが、ライバーやレイバーと書かれたりもしています。私もライバーも書き入れてみましたが、発音は LEE-bur らしいです。 1933年に生まれたジェリー・ライバー惜しくも2011年08月に亡くなったそうです。