Do you believe or disbelieve in Santa?
「ポーラー・エクスプレス」はTom Hanks(トム・ハンクス)が製作総指揮してHarry Potter(ハリー・ポッター)を超える制作費を投じたファンタジー3Dアニメ映画だそうです。 監督はアカデミー賞受賞のRobert Zemeckis(ロバート・ゼメキス)です。 ゼメキス監督とトム・ハンクスといえば2000年の「Cast Away(キャスト・アウェイ)」や1994年の「Forrest Gump(フォレスト・ガンプ/一期一会)」などがあり音楽もアラン・シルヴェストリでした。 「ジュマンジ」シリーズで知られたアメリカの絵本作家のChris Van Allsburg(クリス・ヴァン・オールズバーグ)原作(1985年)のクリスマスの定番絵本「The Polar Express(急行「北極号」)」の挿絵を基にして、オイルパステル(クレパス)で描かれた風景のミッドナイト・ブルーが白い雪景色にコントラストをつけて大変美しい映像になっています。
俳優が完全アニメキャラになった革命的CGアニメーションなんですが、やはり人間は実写が一番ですかね。
☆ちなみに雪の青白い夜景に機関車といえばエルキュール・ポワロ探偵が活躍した「Murder on the Orient Express(オリエント急行殺人事件)」を思い出します。
ポーラー・エクスプレスはトム・ハンクス・オンパレード!
少年と車掌と浮浪者の一人三役。 いや、少年のお父さんとサンタを入れて五役もキャラクターを演じてしまいました。
トム・ハンクスのThe Polar Express(急行北極号)の車掌が、クリスマス・イブにサンタ・クロースの存在を信じたい少年をサンタのいる北極に連れて行くお話しです。 8歳でサンタに夢を託すなんて、ちょっと幼いかもしれませんが、時代背景は1950年代なのです。 今では幼稚園児も信じてないかも。
ポーラー・エクスプレスのあらすじ
「ポーラー・エクスプレス」に登場する少年はサンタクロースを信じるギリギリの年齢です。 クリスマスイヴに少年はサンタが乗ったソリを引くトナカイの鈴の音が聞こえないかなと思ってベッドに横たわっているとものすごい音が聞こえてきました。 ビックリして窓の外を見るとなんと雪が降りしきるお庭にでっかい蒸気機関車が到着したのです。 汽車から車掌が降りてきて庭に出た少年に「君の名前が乗客名簿にあるんだ。 来るかい?北極点に」と声をかけました。 クリスマス・イヴに北極行きの急行列車だというポーラー・エクスプレスは急いでいます。 なにしろ時間がないから迷っている少年を置き去りにして発車してしまいます。 少年はパジャマのまま追いかけてようやく列車に飛び乗りました。 列車には既に何人かの少年少女が乗っていましたが、少年が乗った後には貧しい村でピーターが乗り込みました。 列車に乗っている子供たちは全員サンタクロースの存在を信じていました。 いつもさびしそうに一人でいる貧しいピーター以外は。
少年たちが乗った列車には捨てられた人形たちが乗っている車両があり「A Christmas Carol(クリスマス・キャロル)」のスクルージ爺さんが説明していますが、このシーンは我が家の子供たちが怖いから観たくないと言いました。 ココア好きの私は子供達が突然現れた給仕人たちに騒々しくも陽気にふるまってもらったホット・チョコレートを飲みたい! 美しい雪と氷の世界を疾走する立体的な機関車をはじめまるで飛び出す絵本を見るような映像の連続です。 「ポーラー・エクスプレス」はただのアニメではなくパフォーマンス・キャプチャーという技法を使用しているのでキャラクターが気持ち悪いくらい超リアル。 そしてサンタのいる北極のエルフの国はまるでディズニーランドさながら。 ジェットコースターを体験しているような列車の坂下り。 特にクリスマス・シーズンには入場するとすぐ目につく大きなあの巨大なクリスマスツリー。
ラストでは少年のガウンのポケットが破れていたため紛失したサンタに貰ったソリの鈴が”サンタからのクリスマス・プレゼント”としてツリーの下に置かれていました。 こわごわ鈴を振ってみると少年にはその音が聞こえたのです。 それを見たサンタとして子供たちにプレゼントを置いた両親も振ってみました。 当然のこと、彼らには聞こえません。
列車の中で、いつの間にか少年のポケットに入っていた金色の乗車券がWilly Wonka & the Chocolate Factory(夢のチョコレート工場)みたいです。
ちなみに「サンタを信じる」がテーマの昔の映画といえば1947年の「Miracle on 34th Street(三十四丁目の奇蹟)」がありました。
「ポーラー・エクスプレス」のオフィシャルサイトはThe Polar Express – Warner Bros(現在はもうオリジナル雪だるまは作れません)
予告編はThe Polar Express 2004 Trailer – IMDb
映画は2004年クリスマスも近づく11月に公開です。
こちらが公開当時、オフィシャルサイトで私が作ってみたオーソドックスな雪だるま画像
ページトップの画像は輸入盤VHSビデオですが現在は入手不可です。こちらは国内で2005年発売の「ポーラー・エクスプレス」DVDです。
ポーラー・エクスプレス 特別版
ハードカバー本(破れにくい)だから4歳からOKのCD付き洋書「ポーラー・エクスプレス」(リンク先で中身がちょっと見られます)
The Polar Express Book
クリス・ヴァン・オールズバーグ著 日本語版ハードカバー本(CD無し)は「急行「北極号」 大型本」はあすなろ書房のISBN-10: 4751519999
All aboard! All aboard!
Tickets please, tickets
Well, you coming?
The Polar Express Soundtrack
アラン・シルベストリの”ポーラー・エクスプレス組曲”はSuite From The Polar Express(スイート・フロム・ザ・ポーラー・エクスプレス)です。
ポーラー・エクスプレス
サウンドトラックは「ポーラー・エクスプレス」と同じ年の2004年に「Van Helsing(ヴァン・ヘルシング)」の音楽も担当したAlan Silvestri(アラン・シルベストリ)の音楽です。 人気はもちろんトム・ハンクスの「The Polar Express(ポーラー・エクスプレス)」や笑える「Hot Chocolate(ホット・チョコレート)」ですが、他に寂しそうな少年のビリーの歌を吹き替えたMatthew Hall (マシュー・ホール)とヒーロー・ガールの歌声を吹き替えたMegan Moor(ミーガン・ムーア)がデュエットする”When Christmas comes to town(ホエン・クリスマス・カムズ・トゥ・タウン)”やJosh Groban(ジョシュ・グローバン)の”Believe(ビリーヴ)”など14曲が収録されています。 ”ほっほっほっ、ホットココアを美味しく作るコツ♪”を教えてくれますよ。
☆ “Hot! Hot! Ooh, We got it! Hot! Hot!”と歌われトム・ハンクスのHot ChocolateやThe Polar Expressなどポーラー・エクスプレスのサントラに収録された曲の歌詞はThe Polar Express Soundtrack – Lyrics On Demand
後の半分は米ロックバンド”エアロスミス”のヴォーカルであるSteven Tyler(スティーヴン・タイラー)の”Rockin’ On Top of the World”から、私の好きなThe Andrews Sisters(アンドリュース・シスターズ)の「Winter Wonderland(ウィンター・ワンダーランド)、Bing Crosby(ビング・クロスビー)のWhite Christmas(ホワイト・クリスマス)、ビングとアンドリューズ・シスターズのHere Comes Santa Claus (Right Down Santa Claus Lane)、Frank Sinatra(フランク・シナトラ)のSanta Claus is Comin’ to Town(サンタが街にやって来る)などのクリスマス・ソングの定番を収録しています。
♪ 試聴はThe Polar Express (Original Motion Picture Soundtrack) [Special Edition] – レコチョク
これ1枚でクリスマスはOK! ぜひ試聴してみて下さい!
Robert Zemeckis
1985年にSFコメディ映画の「Back to the Future(バック・トゥ・ザ・フューチャー)」、1988年に実写とアニメの「Who Framed Roger Rabbit(ロジャー・ラビット)」、1992年に「Death Becomes Her (永遠(とわ)に美しく…)」、1994年に「Forrest Gump(フォレスト・ガンプ/一期一会)」、2000年に現代版ロビンソン・クルーソー物語(ロビンソン漂流記)の「Cast Away(キャスト・アウェイ)」などを監督してきたロバート・ゼメキスはこの「ポーラー・エクスプレス」や「Monster House(モンスター・ハウス)」といったアニメーション映画を監督しています。 そして、その後の2007年にアクション映画の「Beowulf(ベオウルフ/呪われし勇者)」、2009年に3Dファンタジーの「A Christmas Carol(クリスマス・キャロル)」(ディズニー)、2012年には12年ぶりの完全実写版として話題となったDenzel Washington(デンゼル・ワシントン)がJohn Goodman(ジョン・グッドマン)やDon Cheadle(ドン・チードル)と共演するミステリー映画「Flight(フライト)」があり、そのストーリーよりミステリアスなキャラクターが期待されます。 デンゼル・ワシントンとトム・ハンクスの共演というとエイズ差別を描いた1993年の「Philadelphia(フィラデルフィア)」があり、トム・ハンクスがエイズで死亡する弁護士を熱演してアカデミー賞の主演男優賞を受章していますが、翌年1994年にゼメキス監督でトム・ハンクス主演でシルヴェストリ音楽の映画「Forrest Gump(フォレスト・ガンプ/一期一会)」でも主演男優賞、監督賞、作品賞などを獲得しています。 2022年にはゼメキス監督の最新作品「Pinoccio(ピノキオ)」ではトム・ハンクスがゼペット爺さんを演じますがコオロギのクリケットの声はJoseph Gordon-Levitt(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)です。
☆ちなみにロバート・ゼメキスが監督し、音楽がアラン・シルヴェストリのコンビの作品ではカール・セーガンが映画用に書き直した原作をもとにして1997年のSFX映画「Contact(コンタクト)」がありますが、トム・ハンクス製作、ロバート・ゼメキス監督、音楽がアラン・シルヴェストリのコンビの作品でエルヴィスゆかりの地、メンフィスの仕事人間を描いた「キャスト・アウェイ」ではワーカホリックのチャックが壮絶な飛行機事故で漂着した無人島での4年に渡る試行錯誤の原始的生活を経て人生観が変る話で島でのキリモミ(錐揉み)火起こしが感動的ですが、冒頭のパーティー場面に登場したデザートのMarshmallow Potato(マシュマロ・ポテト)が美味しそうでした。 ラストは生還した男と元恋人の究極の選択が胸を打つ「キャスト・アウェイ」のサントラでは私が好きな”Blue Christmas”などElvis Presley(エルヴィス・プレスリー)の4曲が使用されています。
Audio-Visual Trivia内のアラン・シルベストリの映画音楽
1988年のアニメ「ロジャー・ラビット」
1996年の「愛さずにはいられない」
「Hot’n Cool」内の2006年のアニメ「ライアンを探せ!」
「Audio-Visual Trivia」内のクリスマス関連映画
ディケンズのクリスマス・キャロルは「A Christmas Carol」
1940年の街角 桃色の店は「The Shop Around The Corner」
1946年の素晴らしき哉、人生!は「It’s a Wonderful Life」
1947年の三十四丁目の奇蹟は「Miracle on 34th Street」
1954年のホワイト・クリスマスは「White Christmas」
1958年の媚薬は「Bell, Book and Candle」
1964年のサンタ対火星人の宇宙大戦争は「Santa Claus Conquers the Martians」
1968年のクリスマス・ツリーは「L’arbre de Noel」
2004年の恋のクリスマス大作戦は「Surviving Christmas」
2007年のブラザーサンタは「Fred Claus」
2008年のフォー・クリスマスは「Four Christmases」